今年一番印象に残った、おもしろかった本は何?と息子に聞くと、重松清のくちぶえ番長!と言いました。
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価格:529円 |
息子は4年生の一学期のころ、度々友達と下校することなく学校の図書館に一人で寄ってから帰宅していました。母は、どうして友達と帰らないの?なにか嫌なことがあるの?いじめられているの?など詮索したりもしましたが、そういうわけでもなく、司書さんに勧められた本や、絵本に近いような本を借りてきては読んでいました。 本を読むことって良いことだと思うんですが、その頃の母は同級生と放課後遊んだりしない息子にヤキモキしたのを覚えています。
今は遊びに行ける日はランドセルを置いたらすぐに出かけているようですが、当時の息子は友達関係も学校の中だけで精一杯だったのだと思います。友達が悪いとかそういうのではなく、息子自身が友達の気持ちを推し量ることが苦手だったことと、自分の考えがすべて正しいと思う傾向が強くあったと思います。
友達とうまく付き合うためのヒントになりそうな同じ年頃の子のストーリーがいいなと思い、探したのがこの本です。
本を読むときに身近にいる人に置き換えて読んでみても面白いんじゃない?と息子に勧めてみました。息子はどんどん読み進みあっという間に読み終えてしまいました。母も2日ほどで読み終わり、号泣してしまいました。息子はケロッとしていましたが、主人公の心の弱さがだんだん逞しくなっていくことに共感できていたようです。母の感動のポイントと息子のはまるポイントはいつも違うんですが、よくある学校の日常の中の話だったのでとても読みやすかったようです。
ページ数も多かったのですが、案外すんなり読めたので他にも重松清の「きみは友達」も借りてきたのですが、こちらは半分くらい読んだところでギブアップしてしまいました。少し重い話だとなかなか本を手に取らなくなってしまいますね。ちょっぴり笑えて、自分が共感できるような本が息子の好みのようです。
もうすぐ冬休みですので、また何か一冊おもしろそうな本を息子と探したいと思います。